大字報

大字報とは文化大革命の中で、労働者や農民や紅衛兵や兵士が、個人や集団の意見を発表した壁新開の事で、1957年の反ブルジョア右派闘争と社会民族教育運動において、すでに労働者の意見発表の手段として、小組討論会と合わせて活用されました。文化大革命においては、この大字報は企業や学校の中の大字報室に貼り出されたものと街頭に貼り出されたものとがありました。大字報室の物は、一般に公開されずに、その企業や学校の人たちが、相互に批判し固結するために書かれたものが多く、街頭の物は共産党と社会主義に反対した、すでに人民の敵とみなされた人物に対する闘争の大字報であることが多くなっていました。それは人民の敵については一刻も早く、一般に周知させる必要があるためでした。しかし労働者内部の相互批判の大卒報は、個人の名誉を守る意味で、公開せずに大字報室に貼りだしていました。街頭の大字報には大版の模造紙を何枚も繋げて一万語にも及ぶ長文の物もあり、毛沢東や共産党幹部の談話も、労働者や紅衛兵の書く大字報によって、人々に伝えられたことがありました。また各地の突発的な事件が、海報、つまり京劇の宣伝ビラの形式の名称、と称して伝達される大字報もありました。

中国と時代背景

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