洋法土法

洋法とは外国で発達し輸入された近代技術のことで、土法とは中国在来の方式のことを言います。つまり西洋医学は洋法で漢方医学は土法ということになります。一般的には洋法が進歩した技術であることはいうまでもありませんが、中国の社会水準、産業水準では、洋法だけにたよるのは、逆に不便ということになります。それで土法の良さ、手なれた方式、割合に簡単にできるなどの利点に目が向けられ、現在では洋法と土法を同時に発展させる、いわゆる二本足で歩く方針が打ち出されています。これがいわれるようになったのは、1958年の大躍進の時で、ソ連からの技術的援助を断ち切ろうとする準備であったと思われます。工農結合、城郷結合、有利生産、有利生活、工業と農業とが結びつき、都市と農村とが結びつけば、生産にとって有利であり、生活にも使利であるとの意味になります。毛沢東主席の五・七指示にもとづいての都市開発を目指すスローガンともいえました。その具体的な例は中国各地に見られますが、労働者は工業を主とするとともに、条件のある場合には大慶油田のように農業生産と副業生産にも携るべきであり、農民は農業を主とするとともに、条件のあるところでは集団で小型の工場を経営しなければならないという点に重点が置かれていました。

中国と時代背景

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