新民主主義革命

1840年のアヘン戦争以来、中国社会は封建社会から、半植民地、半封建社会になりました。半植民地とは、いずれか一国の植民地になったわけでもなく、中国政府が存在しなかったのでもないというので、植民地と区別した言い方です。半封建とは、封建社会が崩壊しつつありますが、資本主義社会に完全に移行したのではないという意味になります。現在につらなる中国革命はアヘン戦争以後、個ブルジョア民主主義革命として太平天国運動、幸亥革命などを経過して1919年の五四運動以後、新ブルジョア民主主義革命の段階に入りました。ロシア十月革命のあと社会主義国家が表れたことによって、中国革命は、プロレタリア社会主義車命の一環となったからでした。この革命は基本的には資本主義のために道を開くことを目的としますが、その後に成立するのはブルジョア階級の指導する資本主義国家ではなく、プロレタリア階級の指導する新民主主義国家です。中国ではこの新民主主義革命の勝利によって、49年10月1日に中華人民共和国が成立して、社会主義革命が始まり資本主義から共産主義への過渡期の段階に入りました。
中国社会の特殊性から、この新民主主義革命を担ったのは、主として農民でした。またこの革命が長期にわたったこと、国内反動派と外国帝国主義の血なまぐさい弾庄をうけたこと、これに対して民衆の武装をもって闘ったことが、その特色をなしていました。中国における新民主主義革命は孫文の三民主義の発展だとして、新三民主義または革命的民主主義とよんだこともありました。第二次大戦後の東欧諸国の革命と並べて人民民主主義革命とも言います。

中国と時代背景

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